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もりみちブログ

2018年3月15日

水田に植樹


奥久谷の旧遍路宿坂本屋跡を過ぎてしばらく遍路道を登ると,最後の棚田がある。今日,ここを訪れると耕作が中止され樹木苗が植えられていた。上段の田に植えられていたシキミはもう十年近く経っている。中段のスギと下段のクリはまだ数年である。
この田んぼは遠い先祖が開墾し,百年間かもっと長い時代にわたって,代々,稲作が続けられてきたのであろう。農業機械の使いにくい狭い棚田だし,田を引き継ぐ人もなくイノシシ被害もあって,ついに田を続けることを止めて,クリやスギの苗を植えたのだ。今の時代,何年も先のクリの実やスギの材での収入を当てにしているのではなく,田が薮になるのが忍びなかったのかもしれない。クリやスギのまわりはきれいに草刈りされていた。あと10数年も経てばここ山斜面と同じ樹林となる。
遍路道をさらに登れば左右は10m近いスギの植林となるが,ここは先代が耕作を止めてスギ苗を植えたところだろう。林内には棚田の石垣が残っていた。2018/3/15,hmatsui

クリ植林。林内に入るとかつて棚田だったことが分る。写真は松野町奥内,2013/12/25


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