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もりみちブログ

2018年4月26日

サイエンスカフェ4/24 ミャンマーの自然

今回は写真随筆家の大西信吾さんによる「命あふれる ミャンマーの自然」というお話しでした。ミャンマー(旧ビルマ)の東南アジア最高峰の雪山の写真から始まって,年間雨量500㎜に満たない乾燥した原野,5000㎜を越える豪雨地帯の熱帯多雨林,海抜0mのマングローブ林までの風景とその多様で美しい自然環境とそこに息づくユニークな生きものたちの写真に圧倒されました。
ついで本題の林業とゾウの話です。「森の木を伐る方法には、皆伐といって大きな木も小さな木も全て切ってしまう方法と、択伐という家具の材料となるチークなど有用木だけを切るという方法があるが,これまでミャンマーで行なわれてきた方法は択伐の方である。この方法は森を残しつつ成熟した木だけを切るため持続的な林業が可能である。しかし択伐では森には木が残っており大型の林業機械が森の中に入っていけないので,伝統的にゾウを使って運び出す方法が用いられている」「ゾウ使いの人はゾウの幼い頃から信頼関係を築き,大人のゾウになると人を載せて渓流や崖地を登って森の奥深くに分け入って,そこで人間が切り倒した丸太を引っ張ったり鼻や牙で転がしたりして森の外まで搬出する」
その他にも,柱から壁・敷物・屋根すべて現地調達のタケで作った住居,竹から火をおこす方法も圧巻。最後にミャンマー式じゃんけん「ボー(軍人),チャー(虎),タナ(鉄砲)」の全員でした。まさに息つく間もない90分間でした。hmatsui

ゾウの木製のカウベル。音で居場所が分る。

鼻で丸太を転がしている

タケだけで作った作業小屋


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