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もりみちブログ

2017年12月27日

クズ粉を作ってみた

根を叩きほぐす

バラバラにした様子

溶け出したデンプン

クズ粉

 12/20に重信川でクズの根を手に入れた。冬期にはデンプンが根に蓄積されるので,念願のクズ粉作りに初体験してみた。まず根をトンカチで叩いて繊維をほぐす。つぎに水の中で揉んでデンプンを出す。水はすぐに茶色になるので,デンプンの沈殿を待って5回ほど水を替えると,やがて水の濁りは少なくなり,底に溜まった白っぽいデンプンが見えるようになる。デンプンを濾紙で濾して,2日ほど自然乾燥すると薄茶色のクズ粉の完成。クズの根は約500グラムだったが,手に入れたわずかクズ粉は10グラムほどで収量は2%(専門業者は10%らしいのでデンプンの揉み出しが不十分だったと思う)。
 古い時代,人間は日々の食料を手に入れるために多くの時間と知恵を使ったのだろう。ときには天候不順で飢饉もあっただろうし,冬には草木の実は採れない。根を叩いてデンプンを取り出すという発想は,懸命に食べられそうなものを探した結果であろう。
なお市販のくず餅はほとんどがジャガイモなどのデンプンで作られており,クズ粉100%の本葛は高価だし中国製が多いとのこと。


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