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もりみちブログ

2017年12月14日

水田の希少種を守る

ミズキカシグサ

2012/6/27

2012/9/13


「里地の生物多様性を保全する」ことは本当に難しいことだ。田んぼや畦畔,水路,ため池などは大昔から毎年,定期的に田植え,草刈り,水路掃除,池干しなどの農作業が行われてきた。その農作業という撹乱が慣行的(伝統的に)繰り返されることで,里の在来生物による生態系が成立し持続してきた。近年,営農者の高齢化,後継者不足,効率的農業,農薬の使用,乾田化・・農地を取り巻くさまざまな変化によって田んぼに居た普通の生き物が次々と絶滅危惧種になっている。田んぼの生きものを保全するためにどうしたらいいか?そのヒントを得るための取組みが生き物のための田んぼづくりであった。国交省の事業として,2008年に大洲市郊外の山間の空き地を造成して,人工湿地をつくりミズキカシグサ(絶滅危惧ⅠA類)など田んぼの希少植物数種を移植した。しかし植物同士が競合しコシロネなど繁殖力の大きな種が繁茂するという問題が発生した。田んぼで維持されてきた種だから田んぼで保全しようということになり,2011年には代かきをして稲を植えた。生き物のためのミニ田んぼである。秋には稲刈りをしてわずかだが米が収穫できた。生き物ブランド米である。2017年で7年目となるが,まだ再生産の不安定さなど問題点は多いが,田んぼで発見された希少種が人工のミニ田んぼでも再生産をする可能性が確認できたことは里地の湿生植物の保全にとって一つの方向性が見えたとも言える。2014年からは実際の田んぼでの実証実験に取りかかっている。hmatsui


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